中央環境審議会「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律に基づく「ポリ(オキシエチレン)=アルキルフェニルエーテル(アルキル基の炭素数が9のものに限る。)」の第二種特定化学物質への指定等について(答申)」について

1.本日、中央環境審議会会長から環境大臣に対し、ポリ(オキシエチレン)=ノニルフェニルエーテル(以下「NPE」という。)を、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(以下「化審法」という。)の第二種特定化学物質※1に指定すること等について、答申がなされました。

2.今後、パブリックコメント等を実施した上で、第二種特定化学物質を規定する化審法の政令を改正する予定です。

3.今回のNPEの第二種特定化学物質への指定は、平成21年の化審法改正により導入されたリスク評価※2により、著しいリスクがあると判明したものとして指定される初めての例となります。
  ※1:長期毒性を有するおそれのある化学物質のうち、相当広範な地域の環境中に相当程度残留等するために、人の健康又は生活環境動植物の生息・生育に係る被害を生じるおそれがあると認められる化学物質。製造輸入予定数量や実績数量の届出のほか、技術上の指針の遵守や表示に関する義務が生じる。平成元年~2年にかけて、23物質が指定された。
※2:化学物質の有害性と暴露量の両方を調べて、人の健康や生活環境動植物に影響が生じるかどうかを明らかにすること。平成21年改正により、有害性のみならず暴露量についても考慮することとなった。

経緯

令和5年1月17日に開催された第231回中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会 において、NPEのリスク評価の結果、当該化学物質から自然的作用による化学的変化により生成するノニルフェノールが継続的に摂取され、又はこれにさらされる場合には、相当広範な地域の環境において当該化学物質が相当程度残留していることにより、生活環境動植物の生息又は生育に係る被害を生ずるおそれがあると認められました。

これにより、同日、環境大臣が中央環境審議会会長に対して、「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律に基づく「ポリ(オキシエチレン)=アルキルフェニルエーテル(アルキル基の炭素数が9のものに限る。)」の第二種特定化学物質への指定等について(諮問)」を諮問しました。その後、令和5年9月15日に開催された第237回中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会において、NPEのリスク評価の結果に基づき、別表1に掲げる物質を第二種特定化学物質に指定するとともに、技術上の指針の遵守及び環境汚染防止のための表示の義務が課される製品を別表2のとおり指定することが適当であるとの結論が得られました。

審議結果を踏まえ、「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律における優先評価化学物質「α-(ノニルフェニル)-ω-ヒドロキシポリ(オキシエチレン)(別名ポリ(オキシエチレン)=ノニルフェニルエーテル)」(NPE)に係る措置(案)」に対する任意の意見募集(パブリックコメント)を実施しており、その結果については、以下のウェブサイトに掲載しています。

【環境省HP】
 http://www.env.go.jp/chemi/kagaku/index.html
【電子政府総合窓口(e-Gov)】
 https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCM1040&id=595223061&Mode=1

これらの結果を踏まえ、本日、中央環境審議会会長から環境大臣に対し、答申がなされました。

なお、令和5年1月17日に合同開催された下記の会合の審議においても、第231回中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会と同様の結論が出されています。

  【厚生労働省】:令和4年度第9回薬事・食品衛生審議会薬事分科会化学物質安全対策部会化学物質調査会
  【経済産業省】:令和4年度化学物質審議会第4回安全対策部会


また、令和5年9月15日に合同開催された下記の会合の審議においても、第237回中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会と同様の結論が出されています。

  【厚生労働省】:令和5年度第5回薬事・食品衛生審議会薬事分科会化学物質安全対策部会化学物質調査会
  【経済産業省】:令和5年度化学物質審議会第1回安全対策部会

今後の予定

<今後の予定>(不確定要素を含むため、前後する可能性がある。)
 令和6年 6月以降 TBT 通報、化審法施行令の一部を改正する政令案に関するパブリックコメント
 令和6年 夏以降 改正政令公布
 令和7年 春以降 施行

関連webページ

<関連Webページ>
・第231回中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会合同会合の開催について
 (環境省報道発表 令和5年1月10日) 
  https://www.env.go.jp/press/press_01021.html
・第237回中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会合同会合の開催について
 (環境省報道発表 令和5年9月8日)
  https://www.env.go.jp/press/press_02107.html

添付資料

連絡先

環境省大臣官房環境保健部化学物質安全課化学物質審査室 代表 03-3581-3351 直通 03-5521-8253 室長 清丸 勝正 室長補佐 塚崎 和歌子 専門官 岡田 佳寿美

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